【論文】Palliative Medicine誌に 13か国の高齢者への保健医療施策における、緩和ケアの内容分析が掲載されました。

2020年12月9日 00時00分

緩和ケアはQOLの最大化を目的とし、高齢者の保健医療に統合されるべき重要な理念です。しかし、保健医療施策における緩和ケアの位置づけは、これまで明らかではありませんでした。
当研究所・社会健康医学研究センターの中西三春主席研究員は、ブリュッセル自由大学の国際共同研究に参加し、日本を含む13か国の高齢者の保健医療施策を収集して内容分析を行いました。ケアの継続性(n=12)、コミュニケーションとケアの計画(n=11)、家族支援(n=11)、倫理と法的側面(n=11)については多くの国の施策で対応されていました。一方、現存する緩和ケア戦略とのつながりを明らかにしているのは、5か国にとどまりました。今後の高齢者の保健医療施策において、終末期ケアと緩和ケアとの連携を強化することの重要性が示唆されています。

本研究成果は、2020年12月9日(水曜日)に、欧州緩和ケア学会が発行する学術雑誌「Palliative Medicine」オンライン版に掲載されました。

<論文タイトル>Inclusion of palliative care in health care policy for older people: A directed documentary analysis in 13 of the most rapidly ageing countries worldwide
<掲載学術誌>Palliative Medicine
<DOI>10.1177/0269216320972036

論文 高齢期