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研究紹介:認知症BPSDケアプログラム

新型コロナウィルス感染症(COVID-19)への対策について

人と人との接触を減らす社会的要請がある中で、ケアプログラムの話し合いを、チームで集まって行うことが難しい状況にある、といった声が寄せられています。

そこで、ケアプログラムの話し合いをするにあたっては、
・ウェブ会議(zoomなど)を活用して、各自の移動や集合を避けた形で行う
・上記に参加が難しい人に対しては、個別に電話で聞き取りをする
などの工夫で、対応をとっていただければと思います。


新アドミニストレーターの方からよくある質問と回答

所定の研修を修了し、実際の利用者さんでケアプログラムを始めたときに、よくある質問と回答を「Q&A」
としてまとめました。Q&A集はこちらです。



世界的な人口の高齢化に伴い、認知症の人の大幅な増加が見込まれる中、認知症対策は公衆衛生対策における優先課題とされています。各国の認知症施策や、2017年の英国医学雑誌ランセットが発表した委員会報告では、認知症の「行動・心理症状」に対する心理社会的なアプローチが推奨されています。

「行動・心理症状」は認知症の人の80-90%が、経過のどこかで経験するといわれています。興奮(介護抵抗)や妄想、うつ、といった症状であるため、介護が難しくなり、施設入所や医療機関への入院につながる大きな要因です。しかし、最も重要なことは、行動・心理症状はご本人の満たされないニーズの表れであるということです。ご本人をとりまく周囲の者が、目に見える「行動」ばかりに気を取られてそれを抑え込もうとするのではなく、行動の背景にある、目には見えないニーズを知ろうとすることが大事です。心理社会的なアプローチとは、この行動の背景にあるニーズを把握し、ニーズに合わせたケアを提供することです。

東京都医学総合研究所では、東京都の委託を受け、行動・心理症状に対する認知症ケアプログラム(日本版BPSDケアプログラム)を開発してきました。同ケアプログラムでは介護従事者に研修を行い、チームで話し合って①行動・心理症状の評価、②背景にあるニーズの仮説、③ニーズに合わせたケアの計画、④計画に沿ったケアを実行、の4ステップの進め方を習得します。そしてニーズの仮説が正しかったか検証するために、オンラインシステムを使って、行動・心理症状の変化を見える化します。2016年9月から2017年2月にかけてクラスター無作為化比較試験を実施し、都内の居宅介護支援事業所を中心に介護従事者95人・認知症を有するサービス利用者283人のデータを収集しました。試験の結果、ケアプログラムの導入による行動・心理症状の減少効果が証明されています。


日本版BPSDケアプログラムの流れ
日本版BPSDケアプログラムの流れ
紹介リーフレットはこちらです (PDF 16.7MB)

認知症ケアの質を高めるシステムDEMBASE
動画はこちらです 

試験の結果をふまえ、2018年から東京都による同ケアプログラムの普及と実装が始まっています。東京都医学総合研究所は「認知症ケアプログラム推進事業」として、同ケアプログラムを活用する介護従事者への研修やフォローアップの支援、オンラインシステムの運用などを実施しています。2019年度までの2年間で11区市町村が事業に参加し、394人の介護従事者が研修を修了し、利用者468人がオンラインシステムに登録されています。2020年度以降も、東京都の「実行プラン」で掲げている2025年度までに全都普及という目標達成に向けて、普及展開を進めています。

東京都福祉保健局「とうきょう認知症ナビ」での紹介はこちらです。


認知症BPSDケアプログラムに参加している介護従事者の方々の感想
動画はこちらです

J-CAP Study